あなたは、みんなの日本語派?できる日本語派?
あなたは、みんなの日本語派ですか。それとも、できる日本語派ですか。
このブログでは、主に「できる日本語」の教材や教案の記事を書いているので、ブログを見てくださっているあなたは、できる日本語派でしょうか?
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今回、この記事を書くきっかけになったのは、日本村さんから届いたメールです。
そのメールにあったアンケート【「みんなの日本語」と「できる日本語」のどちらを選びますか。】の結果。
日本村さんのメールより
できる日本語の33%に驚きました!いつの間にかシェアを広げていたのですね。
わたしは、千葉の日本語教師養成講座で3ヶ月、同じ系列の日本語学校で10ヶ月、みんなの日本語に携わりました。その後、台湾の日本語学校では1年半、できる日本語を使っていました。
なので、「みんなの日本語」と「できる日本語」どちらの教科書にも思い入れがあり、正直どっちも好きです。
日本語の研究者ともなれば、論争するほど熱くなったりするのかもしれませんが、養成講座のときから、学科のほうは超苦手で(汗)…授業で使った感覚でしか答えられません。
どちらの教科書も楽しい授業ができます(そこかい!)
「みんなの日本語」と「できる日本語」を使った経験者(一応、汗)として、2つの教科書を比較してみますね。
主人公
みんなの日本語の主人公ミラーさんは、アメリカ人、IMCの社員です。
できる日本語の主人公パクさんは、韓国人、あおぞら日本語学校の学生です。
ミラーさんは会社員ですので物語は社会人の交流。
パクさんは留学生なので物語の舞台は学生生活。
わたしは、千葉の日本語学校で留学生に日本語を教えていました。使っていた教科書は「みんなの日本語」でした。台湾では、高校生から社会人、年配の方など幅広い層に教えていました。使っていた教科書は「できる日本語」でした。なので、逆だったら、よかったかも?と、ときどき思うことがありました。
みんなの日本語のミラーさんは小説も出ています(笑)
みんなの日本語のイラストは、2人で分担して描いているようで、1人は劇画調、もう1人は単純で可愛い感じです。わたしは、けっこう好きですね。
できる日本語のイラストは、全て同じ人が描いているので教科書に統一感がありますね。
可愛くて、一見単純そうなイラストですが、実際に描いてみると、難しいです(勝手に描くなよ!)輪郭、目と鼻の位置や大きさが微妙にズレただけで似ても似つかない別人になります。岡村伊都先生、素晴らしい!尊敬します。
文法導入
みんなの日本語 自分で考えて導入します。
できる日本語 イラストを見せながら導入します。
みんなの日本語の文法導入は、新人でしたし、けっこう悩んだり考えたりしました。まあ最終的には「教え方の手引き」があるので、逃げ道は用意されていますが(笑)
できる日本語は、イラストを見せながら導入します。ですが、全てをイラストだけで理解するのは難しいときもあり、そんなときは導入後に説明するか、別な導入を用意したりしていました。
台湾に行った当初は「できる日本語」の導入の仕方を知らなくて、「みんなの日本語」のような導入をしばらくやっていました(笑)
先輩教師の授業を見学すれば、一発で分かることなんですが、そのような機会をもらえず苦労したのを思い出します。
台湾の日本語学校では、以前は「みんなの日本語」を使っていたそうです。導入の大変さを無くすために「できる日本語」に切り替えたと聞きました。
文法について
みんなの日本語 1度に全部教えます。
できる日本語 段階を踏んで教えます。
勉強会で、できる日本語派の論者さんが「一度に全部、教えるから「みんにち」はダメなんだ」と言っていたのが印象に残っています。できる日本語は、少しずつ小出しに表現の違いなど何度も段階を踏んで出てきます。ここが「できる日本語」のいいところなんです。
ですが、わたし的には全部教えたいかなぁ。例文などいっぱい作りたいほうなので(汗)
会話
みんなの日本語 会話、練習C
できる日本語 言ってみよう
できる日本語には、みんなの日本語のような長い会話はありません。短い会話は「言ってみよう」でしょうか。みんなの日本語の「練習C」のような感じです。ですが「チャレンジ」がストーリー仕立てになっているので、スモールトピックでつなげると、かなりの長文になります。
わたしは「できる日本語」でも同じ文型のところは、みんなの日本語の会話を使っていました。映像があるのは大きいですし、学生も喜びます。
聴解
みんなの日本語 課末の問題
できる日本語 やってみよう
聴解問題はどちらもいいです。できる日本語には、みんなの日本語のようなディクテーションはありません。なので、わたしは自分で作っていました。
読解
みんなの日本語 課末の問題(6課より)
できる日本語 話読聞書
みんなの日本語の読解問題には、楽しい思い出があります。実際に親子丼を作ってみたり(家で)、教室でチキンラーメンの実演販売の再現をしてみたりなど…
できる日本語の話読聞書は、その文を真似することで自分のことを作文にすることができます。
作文ができたときの学生の達成感は、はんぱないですね。
文型・例文
みんなの日本語 文型・例文
できる日本語 ポイント一覧
みんなの日本語で教えていたときは、学生に例文を読ませていました。
できる日本語では、ポイント一覧が教科書の最後のほうでしたので、特に読ませたりしていなかったです。やればよかったかなぁと今にして思います。
値段
みんなの日本語 2500円+税
できる日本語 3400円+税
できるのほうが高いですね。まあずっと使うと思えば、そんなに高くないのかな。
違いが分かりましたか?どっちも好きなこと、伝わったかな(笑)
わたし的には、どっちがどうではなくて、工夫すれば、どちらでも何とかなると思います。
わたしは、「みんなの日本語」を経験してからの「できる日本語」でした。いろいろ悩みましたが、何とか教えることができました。でも、もし順番が逆だったら、「みんなの日本語」は、かなりハードルが高いと思います。
日本語パートナーズを経験した友達が使っている教科書は「まるごと」だそうです。
イラストがカラフルで使ってみたい教科書のひとつですね。
記念すべき100記事目は「あなたは、みんなの日本語派?できる日本語派?」でした。
では、また。
ぱんず
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